フードデリバリーの勝ち筋
「飲食業界はレッドオーシャン」は嘘だった
飲食店の廃業率は開業後1年で30%、2年で50%、5年で60%にもなり、特に個人営業は廃業率が高いという話です。
これを聞くと「飲食って厳しい世界」と思いますが、私も参入する際にはこの数字に見事に惑わされてました。
「失敗する可能性が高すぎる…。不安だ・不安だ・不安だ〜!!!!」という感じ。
(「だったら参入するなよ」と思われますが、「失敗も糧になる」という信念があるので参入したわけです)
事業開始4ヶ月で売上爆増
デリバリー専門でスタートして4ヶ月目(2022年6月)の半ばに差し掛かったあたりで、1日の売上が一気に伸び始めました。
↓ 2022年6月のある日の売上 ↓
1日3時間半の稼働で89,900円の売上がでるまでになり、当初の不安もひとまず吹き飛びました
売上の推移
※千円以下切捨て
2022年3月(初月): 80,000円
2022年4月: 160,000円
2022年5月: 360,000円
2022年6月: 1,000,000円
2022年7月: 2,500,000円(※予測)
死ぬかと思った初月
前述のとおり、初月の売上は80,000円…
はっきり言って、「死」を覚悟しました。
「飲食って、うわさ通り無理ゲーじゃん」
統計を甘く見てはいけません。廃業率の高さが見事に当てはまったと頭をよぎる毎日を過ごし、白髪も増えました。
WEB屋の戦略で勝ち筋が見え始める
どん底気分で毎日カレーを作っていても何も解決しないので、まずは数字を分析してみることに。
まず見えてきたのがリピート率が30%ということ。
飲食店において、繁盛店のリピート率が30%と言われているので、割と良い数字かなと。
リピート率がある程度高いのであれば、新規をガンガンとっていけば良いということになります。
新規を獲得するためにはUberEats内でどのくらい見られているかを知る必要がありますが、これはUberEatsの管理画面にある「メニューの閲覧数」で見ることができるので、早速初月のメニュー閲覧数をチェックしてみました。
すると…。
まさかの事態が起きていました。
驚愕のメニュー閲覧数とコンバージョンレート
初月のメニュー閲覧数はなんと610/月
610/月…
稼働日数が22日だったので、1日あたり27回しかメニューを見られていないことになります。
コンバージョンレートが100%だったとしても27件しか売れないということになります。
コンバージョン数も管理画面で見られるのですが、その数値は42件/月でした。
コンバージョンレートは6.89%
ECのそれに比べたらかなり高いとは思いましたが、「ご飯を食べる」という目的が決まっているユーザーのコンバージョンレート(以下: CVR)とすると妥当なところなのかなと思いました。
明確になったイシュー
イシューは誰がどう見ても「新規流入数(メニュー閲覧数)」です。
CVRが多少下がったとしても、まずメニューの閲覧数を上げる必要があります。
そのためやったとことは下記2つです。
- SNS投稿を営業中もやる
- UberEats内の広告(クリック課金)
- "1つ買うと1つ無料"プロモーション
広告は週次予算3,000円でスタートしてみました。
"1つ買うと1つ無料"はカレー1食を対象にして、新規購入者のみの条件を設定しました。
2ヶ月目(4月)中旬からプロモーション実施した結果
4月の数字は下記となりました。
メニュー閲覧数: 923
購入数: 88
CVR: 9.53%
正直驚きました。ここまでわかり易く数字が上がるものなのかと。
特に驚いたのはCVRです。
ECで考えると広告打って、インプレッション上げると購入につながらないクリックも増えるのでCVRは下がると予測していたのですが、逆に激増しました。
マーケットがブルーにしか見えなくなった5月以降
3ヶ月目の5月はGWがあって、稼働日数が通常月の半分くらいになる予定でした。
引き続き広告と"1つ買うと1つ無料"は継続していくことは決めていましたが、稼働日数が少ないので売上は諦めていました。
そんな5月の数字は下記
メニュー閲覧数: 1,350
購入数: 156
CVR: 11.56%
え!?
凄い伸び方。稼働日数がおよそ半分になったのに、売上は2倍になるという異常事態がおきました。
もう、飲食業が青々しい、ブルーすぎるオーシャンに見えてきたわけです。
こっからはもう、攻めまくります。
広告費は倍にしてさらにメニュー閲覧数を取るという、猿でも思いつく戦略で勝負にでました。
その結果、6月の数字は下記のようになりました。※6/1~6/29
メニュー閲覧数: 3,001
購入数: 318
CVR: 10.60%
6月中旬からアクセル踏んだ感じなので序盤の伸びが悪かったですが、数字はしっかりと伸びました。
デイリー売上もギネスを更新して、89,900円という売上を出すこともできました。
まとめ
- 飲食業界はブルーオーシャン
- UberEatsのKPIを理解する
- イシューは何かを実績から読み取る
これらって、WEBの世界で生きていると当たり前のことですよね?日々やっている方がほとんどかと。
「飲食事業をやる」からといって、「飲食業らしさ」みたいなものは必要なくて、デリバリー専門であれば"EC的思考と戦略"を持ち込むだけだったということです。
最後にご案内
弊社ではフードデリバリー事業の成功を多くの方に拡めたいと考えています。
売上をつくるためのKPI設定やオペレーションの効率化、SNS運用など、いわゆる「コンサルティング」をやっておりますので、ご興味があるかたは下記までメールしてください。
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